ランナーハック

走る事について思うこと

MGCが終わって思うこと

MGCが終わって、オリンピック代表内定者が男女2名づつ決まりました。候補者を集めて、本番と同じようなコンディションの中、一発勝負で決める手法はとてもスッキリしますね。でも、終わってみるとなんだかモヤモヤした感じが残りました。

それは、設楽選手の先行と失速を見て、勝負のアヤというか、戦略による結果の違いに、考えさせられたからなのです。

もちろん設楽選手はこのような結果を覚悟の上で勝負に出たのだと思います。だからそれなりに納得というかしょうがないと思っていることだろうと思います。レース後のインタビューでも、「プラン通り」と言っていました。

しかし、オリンピックの内定が一位のみだったら二位集団は追いかけたのではないか?コースに折り返しポイントがなければ設楽選手は弱気にはならなかったかもしれないし、追いかける選手も追いつけるとは思わなかったのではないか?など少しの違いで、結果は大きく変わったかもしれません。コースやコンディションや色々な選手の思惑が総合された結果、今回のような順位になったのでしょう。

ラソンは42kmもあり、とても長丁場だけに、戦略や流れみたいなものに大いに影響を受ける競技であることを改めて実感しました。だとすると一発勝負では本当の強さは測れないということになると思います。しかしながら、先行の透明性は担保されるため、公平な感じにはなりますね。先行委員の責任も軽くなりますし。どちらかといえば、後者を重視していると言えるのではないかと思います。

しかし個人的には、2位集団の様子の見合いのような展開は残念に思いました。設楽選手の自分の決めたペースで行けるところまで行く姿の方が潔く思いますし、心の強さを感じます。そういう選手の方が世界で戦える選手なのではないかな、と思うのです。

設楽選手なら、この後の指定レースでなば記録を出して第3代表に選ばれる、ということもあり得ると思いますし、オリンピックなどは関係なく、様々なレースで優勝することもあるかもしれません。ぜひ頑張ってもらいたいなぁと思います。